お問い合わせ
TOP > お問い合わせ

仕事の属人化は、組織の成長を止める

今月のテーマ 「仕事の属人化は、組織の成長を止める」

「仕事の属人化」とは、同じ仕事・業務を1人の社員に長期間(例えば10年以上)任せている状態です。

このこと自体、その期間中は何ら問題がないのですが、その業務は半永久的に社内で必要な業務にも関わらず、他の社員には簡単には出来ない業務が社内に存在してしまうことになります。

これをリスクと考えるのが「経営的な判断」であると考えます。

半永久的に社内で必要な業務の代表的な例が、「給与計算」です。
給与計算業務を10年同じ社員が担当していたら、その社員さんが不在になった途端、業務がストップしてしまいます。

給与計算業務には、そこに付随する社会保険・労働保険・源泉税・地方税等に関する業務、年次有給休暇・特別休暇・育児介護傷病等の各種休暇、休日出勤・代休・振替休日管理等の判断業務が伴います。

入社時(採用時)退社時の日割り計算、年金事務所・ハローワークへの保険取得、などの業務と常に連動しています。

給与計算業務を自社内で処理する条件は、
その担当者が絶対に退職しない社員であること
昇給等の賃金情報を知っていても構わない社員であること
という2つが絶対になります。

この2点が揃っていることは、とてもハードルが高い社員さんになります。
ところが給与計算そのものは誰でも出来る計算業務です。

誰でも出来る計算業務を1人の社員に10年任せている状態をどう考えるか?
「業務の属人化」は、組織全体の機動力を下げることに繋がります。

給与計算担当者も自社の給与計算は出来ても、給与計算業務そのもののプロになることはございません。
社会保険加入喪失等の難しいパターンに遭遇した場合、それを調べたり役所に聞いたりする時間コストは、会社の粗利益をあげることに全く繋がりません。
担当者の時間コストは、すべて単純な費用コストになってしまいます。

仕事の属人化はある程度の期間は仕方ないとしても、長期間に及ぶことは経営的にとてもリスクが高いものと考えます。

今月のテーマは、「仕事の属人化は、組織の成長を止める」でした。